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熟年離婚について

結婚20年以上を経た夫婦の離婚、いわゆる「熟年離婚」が増えています。
厚生労働省の人口動態統計では結婚20年以上を経た夫婦の離婚件数が20年以上前に比べると4倍以上になっています。

1980年 約1万 880件
1995年 約3万1800件
2003年 約4万5000件

また、離婚を切り出すのはほとんどが「妻」からです。
どんなに苦労があっても、長年の結婚生活にピリオドを打つにはそれなりの理由があるはずです。
熟年離婚する方のお話をお聞きすると、次のようなきっかけで離婚に踏み切る方が多いように思います。

@夫や自分の定年を待って離婚を決意。
A夫の浮気・不倫。
B子供が就職・結婚してしまい、子供に対する心配や生きがいがなくなった。
C夫や家族の病気や看護で、人生を終わらせたくない。
Dセカンドライフを友達や趣味で楽しみたい。

離婚というのは、配偶者の死に次いでストレスが大きいと言われています。
勢いで離婚をして満足した気分でいられるのも数ヶ月です。
自分自身で経済的自立のめどをたてながら、一方では夫となんとかやり直すことはできないか修復をはかり、それでもどうしても離婚をしたいという結論に達したときに離婚に踏み切るくらいの慎重さが必要です。

年金制度改正について

熟年離婚の原因や理由を考える上で、少なからず影響を及ぼす法改正があります。
それは、年金制度です。

2007年4月1日より、離婚時の厚生年金の分割制度「合意分割制度」が実施。

2007年4月1日より、離婚に伴う厚生年金制度が改正されました。
従来は、専業主婦が離婚した場合、夫は厚生年金と基礎年金の両方を受け取れますが、妻は基礎年金しか受け取ることができず、老後の年金額が少ないという問題がありました。
ところが、2007年4月1日からは、離婚した場合に夫の厚生年金の一部を妻の名義にすることができ、最高2分の1まで受け取ることができるようになりました。
妻が専業主婦でない場合は、結婚から離婚までの夫婦の厚生年金を合算した額の最高2分の1までを受け取ることができます。
ただし、対象となるのは、2007年4月1日以降に離婚した場合のみです。

2008年4月1日より、離婚時の第3号被保険者期間についての厚生年金の分割制度「3号分割制度」が実施。

妻が第3号被保険者の場合、2008年4月1日以降に婚姻期間中に夫が厚生年金保険料として支払っていた保険料に関しては、当事者同士の協議や裁判所の決定を得ずに、2分の1を受け取ることが可能になります。
なお、夫が公務員の場合は、会社員とは制度が違いますが、年金分割は可能になります。
(分割請求をする役所は社会保険事務所ではなく、国家公務員共済組合連合会など)
ただし、 この制度が始まっても、2008年4月1日以前の保険料納付分については、当事者同士の協議か裁判所の決定が必要になることがややこしいところです。
また、夫が会社員であり、厚生年金に加入していることが前提であり、会社員であっても、会社自体が厚生年金に加入していない場合や夫が自営業者の場合は年金分割制度を利用できないことになります。
ある程度余裕のある自営業者の方は、国民年金基金に加入していることもありますが、この国民年金基金についても分割をして妻側が受け取ることはできません。

離婚後2年経っても年金分割の分割割合が決まらない場合は?

年金分割の請求できる期間は、離婚後2年間となっていますが、離婚後の2年を経過する前に調停などの裁判所の手続を利用して分割割合を決める場合には、請求期限が猶予されるという例外があります。
その場合は、調停など成立の翌日から1ヶ月を経過する前に年金分割の請求を行うことになります。

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