養育費は、子供の権利です。
離婚の際に未成年の子供がいる場合、双方ともに子供を扶養する義務を負います。
子供にかかる生活費、医療費、教育費、娯楽費のすべてをそれぞれの収入や生活水準に応じて分担し、継続して支払える額を定めることが必要です。
養育費の支払は、十年以上になることもありますので、養育費をいつまで支払うか、監護している親が再婚した場合はどうするのかなどを離婚協議書に記載しておきましょう。
話し合いで解決がつかない場合には、調停や裁判により決めることになりますが、その際用いられるのが、裁判所が定めている養育費の算定表です。
この算定表は、子の人数(1人〜3人)、子の年齢(0歳〜14歳と15歳〜19歳)、養育費を支払う側(「義務者」といいます)の年収、養育費を受け取る側(「権利者」といいます)の年収に応じて、義務者の支払うべき養育費の範囲を定めています。
なお、年収については、給与所得者と自営業者の2種があります。
たとえば、子供が2人(9歳と14歳)、父(義務者、給与所得者)の年収が700万円、母(専業主婦)の年収が0円、という場合、養育費は月10万円〜12万円の範囲となります。
この範囲で、個別事情を考慮して養育費を決めるというのが一般的です。
養育費を決めた契約時に予見できなかったような事情の変化があった場合には、養育費の減額請求が可能な場合があります。
◆減額の事情
・支払う側の病気
・支払う側の転職
・失業による収入の低下
・再婚等扶養関係の変化
・受け取る側の収入増 など…
◆増額の事情
・入学、進学に伴う費用
・病気や怪我による治療費
・受け取る側の病気や怪我
養育費は、おおむね、過去にさかのぼって、請求することができます。
それでは、いつからの養育費が対象になるのかという問題がありますが、判例では、請求をしたときから、要扶養状態になったときから、などと分かれていますので、個々の事情によることとなっているようです。
別居期間が続いたあとで離婚することになった場合、財産分与には過去の婚姻費用の清算という要素も含まれていますので、財産分与に含めて請求することもできます。
養育費は、その額が、子供の生活費・教育費に充てるために通常必要と認められる程度の額であれば、税金は課税されません。
しかし、一括で受領した場合、株式の買入代金若しくは家屋の買入代金に充当した場合には、贈与税が課せられることがあります。
養育費が1回でも支払われなかった場合には、滞納分だけではなく,将来分の養育費についても,相手方の給料などに限って差し押さえることができます。
給与から税金と社会保険料を差引いた金額の2分の1までを差し押さえることになります。
また、給与から税金と社会保険料を差し引いた金額が66万円を超える場合には、33万円を超える部分について差し押さえることができます。