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親権と監護権

親権についての選択肢及びそれらのメリットデメリットや想定される展開とリスク等の類似ケースについて知ることは重要です。
離婚の際には、親権が戸籍に記載され、監護権は戸籍に記載されません。
父親が親権を得るケースも多数あります。
親権の指定でお互いに譲らないときには、親権と監護権を分けることもひとつの方法です。
親権の奪い合いで子どもの前で争うことは避けたいものです。
子どもにとっては、親権の有無に関係なくどちらも大切な親なのですから。
不安定な時期だからこそ、子どもが安心できる居場所を作ってあげてほしいと思います。

親権とは

親権は、子どもの財産に関する管理をしたり、生活や教育に関する権利義務をもつということです。
子どもが契約等をするときに法定代理人となります。
親権と監護権を切り離した場合には、 親権は子どもが20歳になるまでの財産管理人ということです。

監護権とは

監護権は、親権の一部ですが、別にすることもできます。
監護権者とは、手元において養育する者のことです。
財産管理や法的な手続き以外の子育てと考えるとわかりやすいかもしれません。
通常、親権のイメージとは監護権の内容であることが多いのです。
また、監護権者は親でなくてもかまいません。

変更

親権の変更は、子どもの利益のために必要があると認められるときのみにすることができます。
必ず家庭裁判所に親権変更の申立てをしなければなりません。
ですが親権変更は、よほどの事情がない限り認められません。
親権の変更は、実際には、親権者が子どもを放置して遊び歩いている、子どもに対して暴力を振るう、食事を与えない、親権者が長期入院して子どもの面倒が見られないなど、親権者が子どもの養育にふさわしくないと認められるようなよほどの状況がなければ、なかなか難しいようです。
監護権の変更は、親権の変更と違い、戸籍上の記載がありませんので、両親の協議だけでもすることができます。

子の氏(名字)の問題

親権によって自動的に子どもの氏が変わるわけではありません。
離婚をしても何ら手続きをしなければ、親権にかかわらず子どもの氏はそのままです。
親権と子の氏の関係は、子どもの年齢によって違います。
・子どもが15歳未満の場合には、親権者が子どもの氏の変更手続きを行うことができます。
ただし、監護権のみの場合はできません。
・子どもが15歳になれば、子ども自身が氏の変更手続きを行います。
・氏を変更した子どもは、親権に関係なく、成人してから1年以内に役所に届出ることで旧姓に戻ることができます。

子の引渡し請求

勝手に子どもを連れて出ていってしまったなどの場合、子どもと引き離された親が子どもの引渡しを求める方法としましては、家庭裁判所に子の引渡しを求める調停または審判を申し立てることができます。
調停が不成立になると、自動的に審判に移行しますので、結果は出ることとなります。

子の引渡し請求と審判前の保全処分

この保全処分は、子の監護に関する審判の申し立てがあった場合に限られますので、調停中ということだけでは、この保全処分を求めることはできません。
審判前の保全処分の要件は、子どもの引渡しを認めなければ、子どもに急迫の危険が生じるおそれがあることなどです。
審判や保全処分として、子どもの引渡しが命じられても、相手方が従わない場合の執行方法には、直接強制と間接強制があります。(子どもの年齢等による)

人身保護請求

この請求が認められる要件としては、連れ去った配偶者の子どもに対する監護が子どもの幸福に反することが明白であることが必要です。
たとえば、子どもの健康が著しく損なわれる蓋然性があるとか、義務教育を受けさせないなどというような明白な事情です。
人身保護請求は、請求に対して迅速な裁判が要求され、審問期日は請求の日から1週間以内に開き、証明資料は疎明で足り、判決言い渡しは、審問終結の日から5日以内にすることとされ、子どもの身柄確保のため、拘束者に対し、子どもを出頭させることを命じ、これに従わない場合は、勾引、勾留を行い、または過料の制裁に処し、子どもを隠匿したり、釈放、引渡しを命じる判決に違反した場合は、刑罰が科されます。

【別居中の監護者指定審判】

別居の際に、子どもを夫婦のどちらが主に養育監護するのか協議が整わない場合に調停や審判で監護権者を決めることができます。
子どもの引渡し請求と併せて申立をすることも多いようです。
また、監護者に指定されると親権者となる可能性が高くなりますので、事前に対策を考えておきましょう。

子の引渡し直接強制

子の引渡しを命ずる審判、保全処分、判決、和解調書、調停調書、公正証書等に基づいて、(ケースにもよりますが)直接強制が可能とされています。
ただし、子の引渡しの審判前の保全処分の保全執行は、申立人に対して保全命令が送達された日から2週間を経過したときは、これをすることができないので注意が必要です。
執行場所としては、相手方居宅、保育園、小学校の登下校時の公道、や学童クラブ等があり、執行官の他、解錠技術者、警察官が同行することもあるようです。

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